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第290回定例講習会

日時:平成30年6月3日(日) 午前10時30分~午後4時

会場:名古屋市立大学病棟・中央診療棟3F大ホール

内容

岩瀬 敏 先生
岩瀬 敏 先生

2)循環生理学 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座

愛知医科大学医学部生理学講座教授  岩瀬 敏 先生

脳神経と特殊感覚

 脳神経など中枢神経や末梢神経を知るには、解剖学的部位や細胞レベル、その神経の機能を理解することが大事であることを教えていただき、これらのことを脳の解剖図を用いて、運動線維や感覚線維の分布などを分かりやすく説明をしていただきました。今回は脳神経の嗅神経、視神経について解剖、神経の経路、機能についてご説明がありました。

 

藤井 徹 先生
藤井 徹 先生

2)糖尿病の基礎と臨床 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座

社会医療法人八千代病院 内分泌代謝内科部長  藤井 徹 先生

糖尿病の考え方、治療法が平成11年の講義と違って大きく変わり、今までやってきたことが正

しかったのか考え、さらに新しい考え方が必要であることの重要性をお話していただきました。今回は主に「糖尿病とは」を分かりやすい図や表を用いてご説明をしていただきました。戦後、糖尿病患者が約10倍になり、この背景に新しい考え方のメタボリック・ドミノの存在を教えていただき、人間が生まれ生活していく時点で、現時点から将来のことを考えながら、生活習慣病にならないように食事に気をつけ、運動をすることの大事さを教えていただきました。

 

 

橋本高史 先生
橋本高史 先生

3)生活習慣病に対する症例報告及び症例検討

(公社)生体制御学会 会員 橋本高史 先生

「糖尿病に対する鍼治療の一症例」と題して報告していただきました。患者は週2回の生体の統合的制御機構の活性化を目的とした鍼治療(生体制御療法)を受けたことにより、血糖値及びHbA1cの低下がみられ、それに伴い、不定愁訴も減少していき、日常生活にも支障を来すことなく元気が出てきた患者の報告をしていただきました。さらに、この患者さんは経過治療の結果も、血糖値及びHbA1cが安定しているという報告をしていただきました。

 

早川和浩 先生
早川和浩 先生

5)鍼灸学校学生向け企画

スポーツ傷害に対する鍼治療

「スポーツ傷害と鍼治療」

早川治療院  院長 早川和浩 先生

最初に「スポーツ傷害とは」について、スポーツ外傷の傷は急性期を表し、普通に運動をして捻挫・打撲・肉離れになることを指し、スポーツ障害の害は同じ運動を繰り返しおこなうことによって発生する炎症・疲労骨折などを指すことを教えていただきました。このケガがどのような状態かを、しっかりと知識として覚えることが重要であると教えていただきました。最後にスポーツ傷害に対して自分が何を目指すかレベルを考えなければいけない。そして、自分がスポーツの現場で選手たちにどのようにかかわるかを、自分の中で明確にしておくことが、最も重要であることも教えていただきました。