日時:平成29年10月1日(日) 午前9時30分~午後4時
会場:名古屋市立大学医学部研究棟11F 講義室B
内容
1) 睡眠の基礎と臨床 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
名古屋市立大学睡眠医療センター・臨床検査技師
安東カヨコ・バールドワジ 先生
小児の睡眠の特徴を教えて頂きました。「名古屋市立大学睡眠医療センターでは小児と考えられる15歳以下でも大人と同様な疾患で来院しています。しかしながら、治療の選択においては、大人がCPAP治療が中心であるのに対して、小児では成長を加味して経過観察が多く、治療では手術が多くなります。」と教えて頂きました。次に、小児の睡眠時無呼吸症候群の症例を3例あげられ、検査データの取り方、治療データから読み取れる情報について示して頂きました。また、早寝、早起き、朝ご飯という言葉が支持される根拠にはきちんとしたデータがあることも教えて頂き、睡眠に対する考え方を述べられました。
2)循環生理学 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
愛知医科大学医学部生理学講座教授 岩瀬 敏 先生
前回に続き、心臓の機能と血圧についての講義を頂きました。心臓の働きを理解するためには、心臓の圧容量の変化を理解することが大事であり、まずイメージをつかむためにアニメーションで示して頂きました。左右の心房・心室の圧容量を理解するためには、弁の働きを理解することも大事であることを示して頂きました。また、血圧決定要因は前負荷、心収縮力、後負荷に分類できることを再度教えて頂きました。この中で、心収縮力に関連する心電図の測定、心電図から読み取れることを示され、今後の臨床で注意すべきことを示唆して頂きました。
3) 生活習慣病の基礎・臨床、診断と治療
(公社)生体制御学会研究部生活習慣病斑班長
(公社)生体制御学会理事 山田 篤 先生
「糖尿病について3」と題して、糖尿病は自覚症状だけでは判断できないことから、検査値について再度教えて頂きました。検査値を理解するために、糖というものがどういうものか、糖ということから何をイメージするかなど、糖尿病を深く理解する基礎を示して頂きました。また、糖尿病の治療目標である「健康な人と変わらない日常生活の維持、健康な人と変わらない寿命の確保」に向かうことが大事であることを示されました。
4)婦人科疾患に対する症例報告及び症例検討
三陰三陽塾鍼和会相談役 林 﨨一 先生
「更年期障害の鍼灸治療」と題して、まず更年期障害の捉え方を教えて頂きました。次に更年期障害の患者の症例を報告頂き、その後、活発な討論がありました。
5)鍼灸学校学生向け企画
婦人科疾患の基礎と臨床
明生鍼灸院副院長 木津 正義 先生
「各論 子宮・卵巣と鍼灸治療」と題して、子宮・卵巣に対する鍼灸治療の効果について今まで報告されている治療効果について紹介されました。そのような鍼灸治療をおこなうための子宮・卵巣の基礎をわかりやすく講義して頂きました。
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