日時:平成29年6月4日(日) 午前10時30分~午後4時
会場:名古屋市立大学医学部研究棟11F 講義室B
内容
1)睡眠の基礎と臨床 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
名古屋市立大学睡眠医療センター長 中山 明峰 先生
睡眠の概念を考えるうえで必要なことを教えて頂きました。「睡眠とは何ぞや?という質問に対して、そのヒトの睡眠状態を的確に診断することが第一条件であり、そのための一つとして名古屋市立大学睡眠医療センターが設立され、人それぞれのバックグランドの把握をおこなってきた。特に日本では2003年の新幹線事故を契機に睡眠時無呼吸症候群に注目が集まり、その時点からやっと睡眠の重要性が説かれるようになった。重要性は認識されるよになったが治療指針はわずか3年前に示され、治療薬の適正な使用が行われていない現状ある」ことを教えていただきました。病態はその場だけをみるのではなく、その人の24時間の健康を見守るという概念が大事であることを教えて頂き、今後の臨床上での指針を与えてくださいました。
2) 生活習慣病の基礎・臨床、診断と治療
(公社)生体制御学会研究部生活習慣病斑班長
(公社)生体制御学会理事 山田 篤 先生
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班班長・山田篤先生より、これから糖尿病を勉強していくにあたり、皆さんが糖尿病にどのようなイメージをもっているのか参加者全員から意見をききました。その後、スライドを用いて世界における糖尿病の特徴を地域性から解説され、日本における糖尿病の特徴を説明して頂きました。その中でも、糖尿病発症にかかわる原因についても、原因はカロリーだけではないなど、明らかになってきている事柄が変わってきていることを教えて頂きました。
3)婦人科疾患に対する症例報告及び症例検討
明生鍼灸院副院長 木津 正義 先生
婦人科疾患の中でも無月経を主訴とした多嚢胞性卵巣症候群の患者の症例について、その考え方・治療法や経過について詳細な説明がありました。さらに、多嚢胞性卵巣症候群を理解するために、病態、診断基準、さらに現在知られている発症メカニズムを教えて頂きました。その後、活発な質疑応答がありました。
4)鍼灸学校学生向け企画
婦人科疾患の基礎と臨床
明生鍼灸院副院長 木津 正義 先生
「総論 専門性の必要性」と題して、これからどういう方向でいこうかと思っている学生さんの参考になるように自分の体験談を踏まえてお話いただきました。一つのことを専門に十分掘り下げることが出来ていれば、それに関連することも理解しやすくなり視野が広がることを教えて頂きました。また、専門性をもつことが他からの患者さんの紹介や各病院との連携をスムーズに行える鍵であることを話されました。
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