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第280回定例講習会

日時:平成28年6月5日(日) 午前10時00分~午後4時

会場:名古屋市立大学医学部研究棟11F 講義室B

内容

杉本 佳史 先生
杉本 佳史 先生

1)臨床鍼灸医学研究 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座

名古屋医健スポーツ専門学校鍼灸科学科長      

(公社)生体制御学会理事   杉本 佳史 先生

「陰部神経をターゲットとした鍼治療の効果」と題し、陰部神経の解剖から陰部神経刺激がおこすと考えられる生理的なメカニズムについて説明がなされました。また、論文にて発表された過去の症例を基に、陰部神経が支配する領域において、陰部神経刺激を臨床で応用できる可能性を示していただきました。

 

岡田 久 先生
岡田 久 先生

2) 睡眠の基礎と臨床

独立行政法人国立名古屋医療センター神経内科 岡田 久 先生

「睡眠の基礎と臨床 睡眠と自律神経活動」と題し、睡眠の定義、睡眠研究の歴史や睡眠段階から臨床に結び付く内容について詳細な説明がなされました。次に、正常睡眠に関する因子と自律神経機能の関わりから循環器・消化器に代表される全身におこる変化について説明頂きました。また、自律神経活動の一つの指標である筋・皮膚交感神経活動の研究を示して頂き睡眠との関わりについて教えて頂きました。

服部輝男 先生
服部輝男 先生

3)循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療

(公社)生体制御学会副会長                           

(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班班長  服部輝男 先生

(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長  加納俊弘 先生

(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班班長・服部輝男先生より循環疾患斑の歴史を振り返り、現在における循環器疾患理解の必要性を説かれました。その後、副班長の加納俊弘先生より「血管機能検査について」と題し、非侵襲的機能検査として現在使われている検査法の特徴を理解するために、血管の構造・機能から始まり鍼灸診療に応用できる可能性について説明を頂きました。     

木津正義 先生
木津正義 先生

)婦人科疾患に対する症例報告及び症例検討

明生鍼灸院副院長 木津正義 先生

婦人科疾患の中でも不妊治療の成功例として早発閉経疑いの症例、体外受精反復の症例について、その考え方・治療法や経過について詳細な説明がありました。また、妊娠に至らなかった症例についても報告があり、不妊に対する鍼灸治療を考えるうえで必要な情報を与えて頂きました。その後、活発な質疑応答がありました。

 

木津正義  先生
木津正義 先生

5)鍼灸学校学生向け企画

婦人科疾患の基礎と臨床

明生鍼灸院副院長 木津 正義 先生

「総論 専門性の必要性」と題して、一つのことを専門に十分掘り下げることが出来ていれば、患者さんから信頼が得られ治療効果につながることを説明して頂きました。また、その専門分野で得られた情報や研究は、信頼性が高くなることから他の分野とも連携がしやすくなることも示唆されました。