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第274回定例講習会

日時:平成27年3月1日  午前9時30分~午後3時

場所:名古屋市立大学医学部研究棟11F 講義室B

内容

福田裕康 先生
福田裕康 先生

1)基礎生理学

名古屋市立大学大学院医学研究科細胞生理学 研究員  

(公社)生体制御学会教育部長  福田裕康 先生

「平滑筋について(3)」と題し、同じ血管でも微小血管と大血管では収縮の制御機構に違いがあり、特に弛緩機能についてまとめた論文を中心に説明がなされた。また、最近の研究から、今後、鍼灸が循環に作用するメカニズムのヒントになる情報も示された。

 

古江秀昌 先生
古江秀昌 先生

2)痛みの基礎 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座

自然科学研究機構生理学研究所

神経シグナル研究部門准教授 古江秀昌 先生

「覚醒を司る青斑核と鍼鎮痛の神経機構」と題し、睡眠時、覚醒時痛、緊張した状態にみられる痛みを感じるそれぞれの神経機構を詳細に説明された。またそれを理解するための痛みを評価する方法や最近知見として青斑核の働きも説明された。

今後鍼灸の作用機序を考えるうえでの期待される点と知見も紹介された。

 

河瀬美之 先生
河瀬美之 先生

3)疼痛疾患の基礎・臨床、診断と治療

(公社)生体制御学会広報部長

(公社)生体制御学会研究部疼痛疾患班班長  河瀬美之 先生

「膝痛に対する徒手検査の実技」と題し、徒手検査の目的や種類の詳細な説明を頂きながら、各斑に分かれて徒手検査の実技が行われた。あらためて膝痛の治療に必要な情報の導き方についての説明もなされた。

高橋清吾 先生
高橋清吾 先生

4)疼痛疾患に対する症例報告及び症例検討

愛知漢方鍼医会代表 高橋清吾 先生

「自律神経と疼痛」と題して、各種疼痛と関連した自律神経の機能について説明がなされた後、症例検討が行われ、活発な質疑応答があった。