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令和6年度第1回(315回)Web講習会

日時:令和6年6月2日(日) AM10:15~AM11:45

会場:Zoomによるオンライン会場

内容

澤田 誠 先生
澤田 誠 先生

1)AM10:15~11:45

 記憶を作れないとどうなるか

 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座

 名古屋大学名誉教授 澤田 誠 先生

 

記憶を作れないとどうなるか、という題目でお話をしていただきました。

 記憶の本質として、生存するための判断を下す脳の癖『マインドセット』の話から、思い出せなくても働く記憶『手続き記憶』として、記憶の種類には陳述記憶(意識にのぼってから行動)と非陳述記憶(意識にのぼらなくても行動)があり、処理係と保管係の連携プレイとして、『符号化、貯蔵、固定化、相起』の4つのプロセスについて、ネットワークによって記憶を作り、フィードバックやフィードフォワードによって記憶の強化が行われることを教えていただきました。

 その上で、記憶の司令塔『海馬』が壊れたら?ということで、H.M氏の『てんかん』への対応を例にあげ、てんかんに深くかかわっている内側側頭葉(海馬を含む)を切除したところ、てんかんは治まったが、前向性健忘(短期記憶は正常だが、新しいイベントは記憶できない)を発症しました。このことから、海馬を含む内側側頭葉は意味記憶やエピソード記憶に対して長期記憶を形成していることが分かり、電気信号のネットワークが記憶の保存をおこなっていることをお話いただきました。

 また、30歳をすぎると神経細胞が減っていき、120歳が限界というデータを元に、シナプス密度の減少が脳の老化につながるなかで、ワーキングメモリー(様々な認知機能を実行する為の脳の機能)の重要性をご教授いただきました。

 

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