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令和5年度第5回(314回)Web講習会

日時:令和6年3月3日(日) AM9:00~AM12:10

会場:Zoomによるオンライン会場

内容

岩瀬 敏 先生
岩瀬 敏 先生

1)AM9:00~10:30

基礎生理学5 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 

愛知医科大学客員教授(神経内科) 岩瀬 敏 先生

 

高次機能である情報と脳内報酬系について、情報は行動あるいは表情を通して客観的に捉えることができ、「喜怒哀楽」に関する脳の活動であること。情動行動は快および不快刺激により生じる行動で、認知から行動の仕組み(随意的な運動)と情報行動でも驚愕反応(交感神経活動が活発)では、脳内の仕組みが違うことを解剖図や関与する部位(fMRIの検査で表情の始まり、表出、意識した時、脳の反応部位が異なる)と生理学的メカニズムを教えて頂きました。

 さらに、大脳辺縁系にある扁桃体は、全ての刺激を吟味して適切な情報を関与する脳の部位に情報を送ること、この脳内の情報処理の経時的変化には認識の程度により3パターンがあることを教えて頂きました。

 後半は、パニック障害の症状の推移(発症時、移行期、慢性期)や、ミラーニューロンについて関与する部位は下前頭回(運動の誘導と意図の部位)、前帯状皮質(共感や感情の調節)、角回(単語の意味の理解)、島(痛みや嫌悪の反応)に関与していること、PTSDのラットの研究結果で側坐核にあるドーパミン作動性ニューロンが関与していることなど教えて頂きました。

最後は、薬物依存の神経科学的メカニズムでは、中脳腹側被蓋野で側坐核ドーパミン放出により報酬、嫌悪が起こり薬物依存になり、中毒に繋がることを教えて頂きました。

 

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澤田 誠 先生
澤田 誠 先生

1)AM10:40~12:10

 痛みについて

 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座

 名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授 澤田 誠 先生

 

「痛み」はあらゆる感覚のなかでも、最も際立ったもの、回避や治療を要する傷害を警告する重要な防御機能であること。しかし、「痛み」は他の種類の体性感覚や視覚、聴覚、臭覚とは異なり情動的かつ感情的な要素を含む、緊急性な性質を有するとても複雑なものであることを教えて頂きました。体内で起きている「痛み」のメカニズムとして、私たちが受ける刺激は、皮膚下の侵害受容器を活性化させ、感覚神経を通って脊髄に伝わり、大脳で痛みとして認識されることを教えて頂きました。

さらに、痛覚には、熱いものに触れたとき、反射的に手を引っ込めるという単純なパターンの「感覚的な側面」と、不安、恐怖、過去の記憶などの影響を受ける「情動・感情的な側面」の二面性があり、「痛覚の情動・感情的な側面」は、さまざまなパターンがあることを教えて頂きました。

 最後に会員から活発な質疑応答がなされました。

 

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