日時：令和4年3月6日（日） AM9:00～AM12:10
会場：Zoomによるオンライン会場
内容
１）AM9：00～10：30
薬による脳疾患の治療は難しい-血液脳関門と脳標的化技術-
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修Ｃ講座
名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授 澤田 誠 先生
脳疾患に対して薬の効果をあらゆる角度から分析し、効果を見る薬物動態学(PK)、薬力学（PD）の重要性を教えて頂きました。脳疾患の治療の現状とむずかしさ、それには脳の血液脳関門の存在があること、動物実験で得られたデータからヒトの疾患への応用の可能性について、また、血液脳関門をラットの脳でわかりやすく、スライドで説明していただきました。
また澤田先生の研究成果の報告も、とても興味深く聞かせて頂き、質疑応答も活発にありました。
２）AM10：40～12：10
基礎生理学3 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修Ｃ講座
愛知医科大学客員教授(神経内科) 岩瀬 敏 先生
ヒトの身体の調節に関与する自律神経と視床下部機能について、視床下部は、自律神経系の中枢で調節・中継の部位で、体温調節、睡眠と覚醒、報酬、食欲に関与していることを、分かりやすく解剖学的構造（視索前野、外側帯、内側帯、脳室周囲帯）とそれぞれの役割と生理学的な作用のメカニズムをスライドで示していただきました。視床下部は、自律神経機能調節、ホメオスタシスの保持、放出ホルモンによる下垂体前葉の制御に関わる重要な役割があることを教えて頂きました。