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2009健康救急フェスティバルでのアンケート調査(大阪大会)

すこやか鍼灸院1) むらた鍼灸院2) いなだ鍼灸院3)

校條由紀1)、村田守弘2)、稲田英己3)

 

 

【目的】

 我々は鍼灸按摩マッサージ(以下鍼灸マ)が国民にとって身近な医療の選択肢となるよう啓蒙、普及活動を2003年より毎年してきた。前回まで、針は痛くない、灸は熱くないという恐怖感を払拭するための体験会を行い、ある程度啓蒙になったと考えていたが、リピーターがあることからこれまでの方針を変え、鍼灸治療はオーダーメイドであるという鍼灸の中身(質)を伝えることを試みた。来訪者及びスタッフに体験アンケートを行い、啓蒙活動のあり方を考える。

【方法】

 2009.9.6愛知県春日井市健康救急フェスティバルに参加し、マ6席、鍼灸8席および小児マッサージ2席の体験コーナーを設置した。鍼灸席でアンケート、鍼、灸、相談を行った。

【結果】 

 来訪者数184人。アンケート回収数134(男46、女86、不明2)。回収率72.83%。年齢は30代(34人)、60代(26人)、40代(16人)の順で例年とほぼ同様だった。来訪回数は「1回目」が99人(74%)、2回目20人、3回目8人だった。持病(複数回答)は、肩痛71人、腰痛46人、首痛31人の順に多かった。体験後の感想は、大変満足62人(46%)、やや満足33人(25%)、ふつう10人(8%)、やや不満足0人、不満足0人。リピーターは72%が満足以上であった。

 自由記入は「眼が大変スッキリしました」「楽になった」など体験直後に症状が軽減した感想や、「もっと鍼をやってみたくなりました」「前より恐怖感が薄れました」と鍼灸に対する印象が変わった例もあった。「説明がよくわかりました」「親切な対応でした」と施術者による親切な情報提供の必要を感じた。「このようなイベントをやってほしい」との意見もあった一方、「時間が少し短い」という不満もみられた。

 スタッフからは来訪者の反応、手ごたえからのプラス面と気づいた点や問題点の掘り起こしができた。

 翌日の地方新聞で当コーナーが報道され、啓蒙の一つになったといえる。

【結論】 

 7年連続のイベントでも初来訪者が多い。今回はミニ鍼灸治療で相談や情報提供を行った結果70%以上に満足が得られた。今後も来訪者及びスタッフに有意義な啓蒙活動を検討したい。