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社会に認知される鍼灸師になろう

平成18年8月1日

教育副部長 絹田 章

              

 医師になるためには国家試験に合格し初期研修を含め6年間で、保険医となり、さらに専門医をめざし、5年以上実施修練・一定症例を経験し試験に合格すれば、専門の医師として患者さんを診ることとなります。鍼灸師になるためには3年間学校で学んで国家試験に受かれば、それで開業することができます。その試験には鍼の実技試験はありません。これだけで開業されては患者さんにとってはなはだ迷惑な気がします。これでは西洋と東洋(鍼灸と限れば)との融合と言ってもどだい医者として基礎づくりのはじめから違うので話になりません。

 しかし、鍼灸治療を真に志ざそうとすれば、あきらめていては何も始まりません。幸い愛知には(社)全日本鍼灸学会愛知地方会という鍼灸の研鑽の場があります。ところが愛知には数千人の鍼灸師がいますが、この愛知地方会の生涯学習の場に参加し勉強する方は「受付」の状態をみてもいつも60~70名程度です。このようですと仲間うちならなんとかなるのでしょうが、対外的に何かものを言うときや、また鍼灸の効果を探る上で正しい結果が得られません。例えば、RCT(ランダム比較試験)などを行ってもばらばらの治療、技量となり、結果はあまり期待できません。期待できないばかりかやらなかった方がよかったという結果になっては大変なことです。

 そういう意味からも、文部科学省認可の学術団体である(社)全日本鍼灸学会愛知地方会で、生涯学習として研鑚して人間形成や新しい医学理論及び鍼灸診療の基礎を学び、さらにある程度の共通した治療ができるようになっていければよいことだと思います。そして、そのあとから各々のパーソナリティを大いに発揮して自身の治療院を確立していけばよいと思います。

 特に若いこれから鍼灸を学ぶ方、鍼灸師になって間もない方は、免許をとって「これでよし。」と思わず、ぬるま湯につからず、 (社)全日本鍼灸学会の「認定証」を取得して生涯研修を継続し、研鑚を怠らず、社会的にも認められるようよりよい鍼灸師をめざしていきましょう。