いなだ鍼灸院1)むらた鍼灸院2)すこやか鍼灸院3)愛知地方会4)
稲田 英己1)村田守宏2)校條 由紀3)榊原 早千江4)仲谷 設子4)
【目的】
第1・2報で鍼灸あんまマッサージ指圧(以下鍼、灸、按とする)に対する意識調査について発表した。第3報では同様の調査と新たに灸の体験と東洋医学相談コーナーを設け、アンケート項目を改訂し普及のあり方を調べた。
【方法】
2005春日井市民健康フェスティバルにて、鍼灸按体験コーナーを設けた。そして体験後来訪者にアンケートの記入を依頼した。
【結果】
来訪者305名(男性95名、女性210名)、年齢は順に30代(35%)、60代(18%)、50代(17%)また鍼灸按の経験者は51%であった。1自分の健康が気になる95% 2鍼灸按の認知度は[保険の利用]を [知っている] 53%、[国家資格]を[知っている]61% 3[急に腰が痛くなった]場合[病院へ行く]37%、[マッサージ治療院]は2・3位を占め24%・17% 4[便秘がひどくなった]場合[薬局]39%、[病院]33%、[マッサージ治療院]14% 5[健康維持・増進の手段]は[人間ドッグ]39%、[温泉]29%、[健康食品]15% 6[鍼灸院への要望]は、[治療方法の説明]75%、[「料金掲示]72%、[話を聞く]47% 7[鍼灸を子供の健康に役立てたい」33% 8[体験後アンケート」(回答284名)では、未経験者の[体験の感想」で74%の方が[良かった]と答えた。
【考察】
体験後アンケートから未経験者の74%の方が施術に関して好印象を持っていただけた、また灸の体験も評判が良かったことから、鍼灸の普及には体験の場が有効と考えた。ただ鍼灸按の経験者が51%いたにも関らず、健康維持・増進験の場が有効と考えた。ただ鍼灸按の経験者が51%いたにも関らず、健康維持・増進に[鍼灸へ行く]と回答した人がわずか3%しかなかった事から[鍼灸]への認識が未だ低いことがはっきりした。
【結語】
年々来訪者の健康への関心が高まってきているので、その目を如何にして鍼灸治療へ向けさせるのか、今後より一層体験の場を増やし同時に体験方法の改善と情報提供の仕方を考慮するべきだと結論づけた。