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(社)全日本鍼灸学会愛知地方会ホームページに思うこと

平成18年2月1日

藤田保健衛生大学七栗サナトリウム内科教授 監事 松本美富士

              

 (社)全日本鍼灸学会愛知地方会のインターネットホームページ(HP)が開設され、歴史は比較的新しいが、(社)全日本鍼灸学会の各地方会HPのなかで最も充実していると感じるのは、私だけではないであろう。このHPの運営に関わられている会員諸兄の努力に頭が下がる思いである。

 HP開設は現在のIT環境下では、そんなに難しいことではない。そこで、多くの組織、団体、個人が手の凝ったHPが花盛りである。わが国のデジタル環境も国の後押しを得て、大変利用しやすく、高速、簡便に個人レベルでネット情報を得ることができるようになった。しかし、HPは情報の更新が定期的、迅速になされなければ、古紙回収で積み上げられた古新聞や週刊誌、定期刊行物と同じであり、デジタル環境での情報としてはまったく価値がない。この点からも愛知地方会HPでは情報のアップディトさが確保されており、これら情報は地方会構成員以外に広く第三者にも必要なとき、必要な情報が即座に入手できるように社会貢献も行っている。研究者の社会的責務として、客観性の高い専門情報の社旗への提供が求められている。このような背景で、愛知地方会のHPが第三者を含めた多くの方々に、鍼灸に関する信頼性の高い、最新情報を提供するネット情報を維持するために、関係者の国際的・公正かつ客観的視野に立った、個人情報保護、ネット環境のセキュリティーの確保をしながら、広く国内外に情報を発信して頂きたいものである。

 小生の専門とする基礎医学・臨床医学の情報の多くが、最近ではネットを介して入手し、情報のEBM的吟味を行い、専門分野のグローバルなパラダイムを維持するように日夜努めている。そこで、愛知地方会のHPに今後期待するものとして、双方向性のデバイスとして、鍼灸医学に関する閲覧者のディベートの場の提供、あるいはグローバルな鍼灸医学に関する情報提供のツールとし進化することを期待したいものである。