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鍼灸あんまマッサージ指圧への意識調査(第2報)―市民健康救急フェスティバルでのアンケート調査―(福岡大会)

むらた鍼灸院1) すこやか鍼灸院2) いなだ鍼灸院3) 剛鍼灸院新城4) 愛知地方会5)

○村田守宏1) 校條由紀2) 稲田英己3)加藤真知子4)榊原早千江5)

 

【目的】

我々は、第53回本学会において鍼灸あんまマッサージ指圧(以下鍼、灸、按とする)に対する一般市民の意識調査について発表した。

今回新たに鍼、スキンタッチ(小児鍼)体験コーナーを設け、調査項目を改訂し普及のあり方について検討したので報告する。

【方法】

2004年9月5日に行われた春日井市健康救急フェスティバルでの鍼按体験コーナー来訪者190名(男性44名、女性145名、不明1名)を対象とした。

アンケートは鍼灸按の利用状況や知りたい情報など14項目で、体験後は別紙に施術の感想を依頼した。

【結果】

1「年齢」は、30 代(50%)、60代(14%)、40代(13%)の順で、そのうち鍼灸按の未経験者は38%であった。

2 「鍼灸按の認知度」は「国家資格」を「知っている」が60%、「保険の利用」を「知っている」が52%、ディスポ鍼使用を58%の方が「知らない」と答えた。

3「治療院の利用」は「治療院を決めている」が27%で「一軒のみ」が53%であった。「利用状況」としては「つらい時」が38% で「定期的」は6%となった。また「保険が自由に使えるとよい」は93%であった。

4「知りたい情報」については治療費25%、病気の説明23%、治療院の場所14%の順となった。

5体験後のアンケート(回答83名)では、施術を「良かった」と答えた方が99%であった。

【考察及び結語】

昨年同様、今回の調査からも一般市民の鍼灸按に対する認知度や利用はそれ程高くないことが分かった。

しかし、体験後のアンケートで9割以上の方が施術に好印象を持たれたことから、鍼灸按の普及活動に体験の果たす役割は大きいと思われた。

また、体験中の説明が好評であったが、これは知りたい情報の「病気の説明」と一致し、改めてその重要性を認識した。

以上のことから鍼灸按を広く一般市民に理解してもらうためには、今後、更なる体験の場の充実と「病気の説明」を始めとする患者本位の情報の提供が必要であると考えた。