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情報・評価班の紹介

情報・評価班

 

情報・評価班 班長 皆川宗徳

 

 (社)全日本鍼灸学会愛知地方会研究部情報・評価班は、平成4年に愛知地方会名誉会長 黒野保三先生のご指導により新設されました。

 黒野保三先生が、『愛知地方会会報 第18号 特集 「EBM(Evidence-Based Medicine)とは」』の中で、「臨床鍼灸医学においては、臨床試験の方法を組み立て、統一した臨床比較試験のデザインを検討し、ガイドラインを作成して、共通の臨床鍼灸医学の科学的結果が得られるようにしなければならない。」と言われているように、情報・評価班では、研究デザインを計画し、臨床鍼灸研究を進め、臨床評価の部分で、医学統計学の検定結果により、鍼灸治療効果の有効性を明らかにしていくことが目的であります。

 黒野保三先生のご指導のもと、質の高いエビデンスであるランダム化比較試験(RCT)をいち早く導入し多施設での研究にとりかかってきました。その結果、RCTが鍼灸の臨床に応用できることが証明されました(以下の研究論文を参照)。

 

原 著

皆川宗徳他:排尿障害に対する封筒法による臨床比較試験-中極穴の有効性について-、全日本鍼灸学会雑誌49(3);383-391.(1999)

原 著

河瀬美之他:高血圧に対する足三里刺鍼の有用性について-封筒法による臨床比較試験-、全日本鍼灸学会雑誌50(2);185-189.(2000)

 

 昨年行われた認定指定東海支部研修講座「月経困難症と鍼灸治療」と題しての矢野忠先生の講演の中で、日本における月経困難症に対する臨床鍼灸研究は、一例報告がほとんどであり、質の高い研究デザインで研究が行われていないとのお話を頂きました。このことから以前より黒野保三先生よりご指導頂いている、同一疾患の一例報告を6例以上集積し臨床評価を行う研究(症例集積研究)が必要であることを再認識致しました。

 少しでも一歩進んだ研究デザインで研究できる体制を情報・評価班で作り上げてゆきたいと思います。

 今後、臨床鍼灸医学研究の研究活動がより向上するためにも、一人でも多く情報・評価班に参加されることを願っています。


情報・評価班 2

 

情報・評価班 班長 皆川宗徳

 

 情報・評価班では、質の高い臨床鍼灸研究を目指し研究活動を行っています。

 質の高い臨床鍼灸研究とは何か?

 黒野保三先生が「EBM(Evidence-Based Medicine)とは」の中で、「臨床鍼灸医学においては、臨床試験の方法を組み立て、統一した臨床比較試験のデザインを検討し、ガイドラインを作成して、共通の臨床鍼灸医学の科学的結果が得られるようにしなければならない。臨床の現場において得られた現象を、入手可能で最良の根拠を把握し、定量的に明らかにすることが臨床鍼灸医学の基本であり、それを集積していくことが臨床鍼灸医学の確立に繋がる者である。」と言われています。

 情報・評価班では、研究デザインを検討し、一つ一つの研究デザインを臨床鍼灸研究に応用していくことを目標にしています。

 本年、福岡で開催されました第54回(社)全日本鍼灸学会学術大会では、黒野保三先生に研究の初手からご指導頂いたお蔭で、情報・評価班班員18名中16名が研究発表を行うことができました。

 今後も、一症例報告(シングルケース実験計画法:A-B法、A-B-A-B法)、症例集積研究、横断研究、ランダム化比較試験の研究デザインを基に、臨床鍼灸研究に取り組んで行きたいと思います。

 一人でも多くの人が情報・評価班に入班され、研究活動に参加されますことを切望致します。

 

 

第54回(社)全日本鍼灸学会学術大会(福岡大会)

情報評価班研究発表

古典の実証医学的研究(循環器疾患班との共同研究)

 

季節と脉状診との関連研究(2)-大寒と大暑の脉状診の比較―

 

絹田 章
絹田 章

季節と脉状診との関連研究(2)-大寒と大暑の血圧の比較-

皆川宗徳
皆川宗徳

季節と脉状診との関連研究(2)-室温を下げた時の大寒と大暑の血圧の比較-

服部輝男
服部輝男

ランダム化比較試験-円皮鍼の偽鍼および実鍼についての検討-

校條由紀
校條由紀

情報・評価班 3

 

情報・評価班 班長 皆川宗徳

 

 情報・評価班では、黒野保三先生のご指導により、質の高い臨床鍼灸研究を目指し研究活動を行っています。

  黒野保三先生の著書「臨床鍼灸医学」の中で、「鍼灸医学を正しく発展させるには、古典文献をできる限り自然科学の基準を満たすように整理整頓し、日本独自の新しい鍼灸医学を確立しなければならない。」とご指導いただいているように、古典文献に記載してある事柄が事実なのかどうかを、正しく整理整頓をしていくためにも、研究が必要なのであります。

 古典文献の実証医学的研究として、情報・評価班では、循環器疾患班との共同で「季節と脉状診との関連研究」と題して、第53回(社)全日本鍼灸学会学術大会(千葉大会)、第54回(社)全日本鍼灸学会学術大会(福岡大会)、第55回(社)全日本鍼灸学会学術大会(金沢大会)に発表させて頂きました。これからも、古典文献の実証医学的研究を推し進めて行きたいと思います。

 本年、金沢で開催されました第55回(社)全日本鍼灸学会学術大会(金沢大会)では、黒野保三先生に研究の初手からご指導頂いたお蔭で、情報・評価班班員18名中12名が研究発表を行うことができました。

 このように、情報・評価班では、研究デザインを検討し、一つ一つの研究デザインを臨床鍼灸研究に応用していくことを目標にしています。

 是非、一人でも多くの愛知地方会会員の人が情報・評価班に入班され、研究活動に参加されますことを切望いたします。

 

第55回(社)全日本鍼灸学会学術大会(金沢大会)でのポスター発表における共同研究者集合写真
第55回(社)全日本鍼灸学会学術大会(金沢大会)でのポスター発表における共同研究者集合写真

情報・評価班 4

 

情報・評価班 班長 皆川宗徳

 

 情報・評価班では、黒野保三先生のご指導により、質の高い臨床鍼灸研究を目指し研究活動を行っています。

  愛知地方会研究部の8研究班(頭鍼療法班、疼痛疾患班、循環器疾患班、不定愁訴班、生活習慣病班、情報・評価班、婦人科疾患班、生体防御免疫疾患班)の班長も参加し、班員20名で活動しています。

 今年、岡山で開催される第56回(社)全日本鍼灸学会学術大会では、各研究班12題もの一般口演があり、研究デザインを基本とした臨床鍼灸研究活動が年々活発になってきています。研究活動の成果は、黒野保三先生の永年に亘るご指導の賜物であり感謝で一杯であります。

 このように、情報・評価班では、研究デザインを検討し、一つ一つの研究デザインを臨床鍼灸研究に応用していくことを目標にしています。

 黒野保三先生よりご指導いただいた症例集積研究の研究デザインも情報・評価班で勉強させて頂き、臨床鍼灸研究を臨床の現場で実践していく姿勢の大切さを学ばせて頂きました。 

 

症例集積研究の論文が、全日本鍼灸学会雑誌56巻5号に掲載されました。

 

石神龍代、皆川宗徳、福田裕康、井島晴彦、近藤利夫、黒野保三.睡眠障害に伴う不定愁訴に対する鍼治療の検討.全日本鍼灸学会雑誌.2006;56(5):793-801.

 

 

 是非、一人でも多くの愛知地方会会員の人が情報・評価班に入班され、研究活動に参加されますことを切望いたします。

 

 第56回(社)全日本鍼灸学会学術大会(岡山)にて情報・評価班から2題発表がありました。

 

腰痛に対する鍼治療の検討(6)

-腰痛と不定愁訴カルテの関係について-

 

 

 

皆川宗徳
皆川宗徳

腰痛に対する鍼治療の検討(7)

 

-RDQを指標とした多施設での検討-

河瀬美之
河瀬美之